遷延性意識障害を負った場合の自宅介護の主張や立証について
交通事故で遷延性意識障害を負った場合、自宅介護を選択するか施設介護を選択するかが大きなポイントになります。
しかし、いちがいにどちらを選択すべきというわけではありません。
慣れ親しんだ自宅での介護を選択したいと思っても、施設介護を選択した方がきめ細かい介護をできると考える人も多いです。
さらに、現実問題として誰が遷延性意識障害患者を介護していくのかという問題もあります。
24時間付きっきりで介護をしないといけないからこそ、仕方なく施設介護を選択する人もいます。
加害者に損害賠償請求するにあたって、どちらを選択するにしても、まずは自宅介護を前提とするのが肝心です。
施設介護と自宅介護を比較した場合、損害賠償金は倍程度異なります。
支出額を抑えたい加害者の保険会社は施設介護を前提とすべきと主張してきます。
単純に損害賠償金だけの比較で自宅介護を選択すべきではないものの、前提としては自宅介護の意向を主張した方がよいでしょう。
もちろん、遷延性意識障害患者を自宅介護をするにあたっての人的環境と物的環境が十分であることを主張、立証していく必要があります。
金額的な負担がハードルとなってしまう
施設介護を前提として加害者側と示談交渉を行うと、金銭的な負担がハードルとなってしまって自宅介護を選択できなくなってしまうデメリットがあります。
最終的に自宅介護を選択するか施設介護を選択するかは別問題です。
今現在は自宅介護を選択するのは難しくても、今後のことを考えて自宅介護を選択できるかどうかの可能性も模索した方がよいでしょう。
遷延性意識障害を負った場合、3カ月を目途に転院を余儀なくされるため、自宅介護を選択することが転院先の病院探しをしなくても済む理由になります。
そして、施設介護を選択したとしても、症状が落ち着いて自宅介護を選択したいと主張する人も少なくありません。
今現在と先々の可能性を考慮したうえで自宅介護の選択を外すのはおすすめできません。
損害賠償金が高くなれば、バリアフリー化やリフター設備等の用意もしやすくなります。
訪問ヘルパーや訪問看護師等がいれば、介護のことを気にせずに自由な時間を設けることも可能です。
大切なのは幅広い視点からどういった対応をするかです。
示談を成立させる前にまず弁護士に相談をするのがおすすめです。
家族構成や収入、自宅環境などを加味したうえで適切な選択をするためのアドバイスをしてくれます。
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交通事故で遷延性意識障害を負った場合には、施設介護か自宅介護のどちらを選択するか考えるべきである。弁護士を交えて決めた方が後に後悔しない選択になる。
交通事故で遷延性意識障害を負った場合、施設介護か自宅介護かの選択は難しい。弁護士に依頼すれば自宅介護を選択するにあたって問題を段階的にクリアしていける。
遷延性意識障害患者の将来的な介護費用は若年の患者であるほど高額となるため、将来的な介護プランをきちんと立ててから、加害者側に請求を行った方が良い。
遷延性意識障害患者の在宅介護を保険会社や裁判所に認めさせるためには、無理のない在宅介護のプランを立てる必要がある。
遷延性意識障害の患者を自宅で家族が介護する場合、家族による介護費用の補償がされることがあるが、絶対的なものではないため、示談前に弁護士に相談をするほうが良い。