遷延性意識障害で交通事故直後にする手続きは?
家族が交通事故で意識不明となったと連絡があったとしたら、冷静でいられる方は少ないと思います。
病院に駆け付けた後も、交通事故に遭われた家族の安否をずっと案じながら、付き添われているので、「交通事故でしなければならないこと」と言うのに、気が回らないことがあります。
基本的に、交通事故後すぐにしなければいけない法的な手続きは無いので、患者の容体に心を注がれると良いです。
ただ、警察からの要請があれば、なるべく応じるようにしましょう。
法的な手続きは落ち着いてから行えばよいものが多いのですが、個人的なものに関してはすぐに連絡をした方が良いものもあります。
保険会社には簡単でいいので、事故が起こったことだけを伝えておきましょう。
相手方がいた場合は、そちらの補償をしなければいけない可能性があるので、早めに保険会社に連絡をしておく方が良いです。
また遷延性意識障害となった場合には、治療期間が長期にわたるため、初期の段階から保険会社に治療費を負担してもらう方が良いからです。
もし、事故に遭われた家族が会社勤めであるのならば、勤め先への連絡も必須となります。
1カ月後からを目途に
交通事故直後は法的な手続きは急がなくてもよいというのには、いろいろと理由があります。
交通事故直後に意識がないというのはかなりあり、そのまま遷延性意識障害となられる確率は低く、ほとんどの方が数時間~数週間で意識を回復されます。
そのため、患者の容体が安定するまでは、あわてて手続きをする必要がないと言えるのです。
医師の診断に関しても、命の危険性が高い場合は告知されることがありますが、容体が推移している間は様子見の状態ですし、数日の意識不明で遷延性意識障害との診断を下すことはありません。
数週間・数カ月間、患者の診断をした上で、ようやく遷延性意識障害と診断されるため、そこから各種の手続きをしていくことになります。
ですので、早くてもおおよそ1カ月くらいたってから様々な手続きをすることができると言えます。
しかし、会社勤めであった場合には、休職届や休業補償の申請、高額医療費制度の申請など、会社側から手続きの依頼が来ることがあります。
こういった会社関係の手続きは遅れれば遅れるほど、手当の支給がおくれたり、一時的に負担が大きくなったりするため、会社から要請があった場合には速やかに応じた方が良いでしょう。
特に、会社への連絡を怠り解雇になってしまうと、患者が回復した際に大きくもめる原因にもなりかねないために注意が必要です。
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遷延性意識障害の患者に対してのマッサージの有用性は、医学的にも認められているため、介護者は「さする」マッサージを中心に行うことが良い。
遷延性意識障害の患者と言えども、患者名義の資産があり、それに対して課税される税金に対しては、税金の納付義務が生じる。
遷延性意識障害は、主に知覚や意識を司る大脳が交通事故などにより損傷することでこん睡状態となった状態を指す。
遷延性意識障害は、大脳が大規模な損傷を受けていても脳幹は活動して自発呼吸を維持して生存しているが、脳死は脳幹が活動を停止し、いずれ死に至る。
遷延性意識障害となった場合には、身体障害者認定を国から受けた方が、医療費の無料化や各種手続きの簡素化など利点が多いため、早めの申請をした方が良い。