交通事故が原因で働けない時の生活費はどうすれば良い?
【質問】
数日前、休日に徒歩で買い物に出かけている時、交通事故に遭いました。
運転手の注意不足で私がひかれてしまい、足と腕を骨折する羽目になったのです。
私は普段、物件や店舗の工事などを行う仕事をしておりまして、つまりは体が資本です。
怪我をし、満足に歩く事も、さらに両手を使う事が出来ない状況では、とてもではありませんが仕事をしていられる状況ではありません。
上司は治るまで休んで良いとは言ってくれましたが、当然その間は給料が発生しませんので、生活が圧迫される事を予想しています。
このように怪我をして、治療期間中の生活費に関しては、どのように補償されるものなのでしょうか。
恥ずかしい話ではありますが、それほど貯蓄に余裕がある方ではなく、貯金を切り崩して生活していくのには限界があります。
幸い、私には養っている家族はいませんので、数ヶ月であればなんとかなるかもしれないとは考えていますが、不安でいっぱいです。
今はまだ交通事故に遭ったばかりの状況なため、正直困惑しています。
とにかく心配なのは、今後の生活費に関する事です。
【回答】
初めて交通事故に遭われる方は特に、生活費に関して不安を抱えられる事が多いです。
その点に関しては休業損害で賄われます。
休業損害とは、加害者側の保険会社へ仕事を休む事で発生した損害を請求するというものです。
一般的に、交通事故に遭う前の3ヶ月間の手取額を平均し、そこから1日あたりの所得を算出します。
そして、休業日数に応じた損害を賠償してもらえます。
また、休業損害は仮払金として、示談する前でも支払いしてくれますので、生活に困っている場合には請求される事をおすすめします。
あるいは労災保険という手段もあります。
ただ、これは勤務中や通勤中などの状況に限られるため、休日に交通事故に遭われた質問者様には該当しないものの、もしそうだった場合には休業補償給付という形で、補償を受け取れます。
ほかにも健康保険を使う方法もあります。
社会保険に加入していると、傷病手当という形で、休業してから4日目以降の補償を受け取れます。
傷病手当の場合、標準報酬月額の60%となっており、最大1年半まで受け取っていけるものです。
しかし、加害者の任意保険へ休業損害を請求できる場合、傷病手当を受けとるよりも金額的には被害者にとって有利になりますので、加害者が任意保険に加入されていると、多くの場合に傷病手当を受け取るシチュエーションはみられません。
これは単独事故であったり、加害者側が交通事故の責任を認めなかったりする場合に使われる事があります。
これらのように、交通事故が原因で生活費が苦しくなる場合、いくつかの方法で補償を受けられるため、不安になる事はありません。
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自動車に無償で同乗する好意同乗であっても、近年では好意同乗を理由に同乗者への減額はされない傾向が高い。
通勤中の交通事故では自賠責のほか労災にも保険金を請求できることがある。状況によるが、一般的には労災へ先に申請して、差額を自賠責へ請求することが多い。
交通事故で労災が使える場合には、自動車保険だけで補償してもらうよりも、労災と併せて補償してもらう方が、手厚く補償してもらえる。
交通事故で自動車の修理が必要になり、代車を借りた場合は費用を請求することができるが、長期間であったり、代車費用が高額すぎる場合には費用を減額されることもある。
交通事故が原因で休業し、生活費が苦しい場合には、仮払金を請求する手段がある。いくつか条件はあるものの、示談が成立するまでの生活費には当てられる。