そもそも、交通事故の示談とはどういったものですか?
【質問】
先日、出勤途中で横断歩道を横断中に、左折してきた自動車と接触しました。
右ひざを骨折したため、交通事故現場から救急車で病院に運ばれ、診察と治療後に2週間入院をしました。
交通事故の加害者の保険会社の担当という人から連絡があり、交通事故の怪我が治ったら示談の話し合いをしますと言われました。
恥ずかしながら、示談というものがどういうものかあまりわかっていません。
実は、私は母子家庭だったのですが高校の時に母が病気で亡くなり、兄弟もいないため頼る人がいません。
今回の交通事故の入院でも、友人が着替えなどの身の回りの品を持ってきて助けてくれています。
そのため、交通事故に遭ってもどうしたらいいかもわかっておらず、示談と言われてもどうしたらいいかもわかりません。
交通事故の示談というのはどういうもので、示談をする際にはどういったことに気をつければいいのでしょうか?
【回答】
交通事故に初めて遭われた方のほとんどが、交通事故の示談交渉の知識がほとんどない事の方が普通です。
そのため、保険会社のペースにのせられて、そのまま不利な条件で示談をしてしまう交通事故の被害者が数多くいらっしゃいます。
示談というのは、交通事故の被害者と加害者の間で、損害賠償額や支払い方法などを決めることを言います。
交通事故の被害者からすれば、交通事故に遭わなければ入院することもなかったですし、会社を休むこともなかったわけです。
そのため、入院代や治療費、入院中の雑費、通院治療費や通院にかかる交通費、会社を休んだことで減った給料などが、損害賠償として加害者に請求することができます。
また、入院や通院した時のストレスに対する慰謝料や、もしひざの骨折が完治せずに後遺症が残った場合に支払われる後遺症慰謝料というものも、加害者に対して請求することができます。
入院代などの治療費や交通費・休んだことにより減った給料は実際にかかった金額を請求できますが、その他の物に関してはある一定の基準での計算方法により出された金額になります。
示談では、これらの物をすべて足した金額と支払い方法(一度に全部支払う、分割して払うなど)が、交通事故の加害者側から提示されて、被害者側がそれに納得できれば示談書に署名押印して、示談金を受け取って終わります。
示談をした後は、加害者に対して金額や支払い方などに対しての抗議をすることができなくなるため、(加害者が支払わないことは除く)示談をする前には十分に示談の内容を確認する必要があります。
しかし、示談の内容が被害者にとって、正当なものであるか判断がつかないこともあると思います。
そのような場合には弁護士に相談して、示談内容の確認をしてもらう方が良いでしょう。
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交通事故で加害者から見舞金を受け取る場合には、メリット、デメリットを考慮し、損害賠償金に含めるかどうかをハッキリさせたうえで受け取るようにすべきである。
仮に交通事故の示談交渉を弁護士に任せたとしても、保険会社と交渉する場に、被害者が同席する事は可能である。しかし、その場合にはスムーズに事を進めるために入念な打ち合わせが求められる。
交通事故における示談交渉は、当事者同士でやりとりする分には問題無い。しかし、交通事故そのものには警察への通報義務が定められているため、必ず連絡する事が求められる。
交通事故で入院した場合、医師から治療の必要性により指示があるなどでないと、個室利用料を加害者に対して請求することはできない。
交通事故が原因で営んでいる自営業に損失が生まれた時、損害賠償を請求する事ができる。請求できる範囲には限りがあるため、しっかり確認する必要がある。