死亡事故で遺族につきつけられる厳しい現実とは

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死亡事故

死亡事故では被害者遺族が第二の被害者となる事も

4月死亡事故

家族が交通事故で死亡した場合、多くの被害者遺族は加害者に対して厳罰を望みます。
過失割合にもよりますが、死亡事故の場合『過失が大きい側が怪我だけで済み、過失が小さい(過失がない)側が亡くなる』というケースが多いからです。

では、被害者遺族が望むほどの厳罰を加害者が受けるかと言うとそうではありません。
テレビのニュースなどで暴走事故の加害者の裁判で懲役5年とか、執行猶予がついた判決がおり、SNSなどで『死亡事故の加害者の刑罰が軽すぎる』といった議論がよく起きます。

そもそもの死亡事故の刑事罰が、過失運転致死罪で7年以下の懲役もしくは禁錮、又は100万円以下の罰金、危険運転致死罪で1~20年の懲役ですが、危険運転致死罪の適用はかなりハードルが高くなっており、一般社会の感覚と裁判所では『危険な運転』の認識の乖離があると言えます。
そのため、死亡事故の被害者遺族は『裁判所に裏切られた』という気持ちになる事もよくあります。

死亡事故では早目の弁護士の介入を

裁判よりさらに早く死亡事故の遺族につきつけられる厳しい現実に『警察』があります。
死亡事故の場合、亡くなった被害者から証言が取れないため、加害者からのみの事情聴取となります。
そうなると、加害者は自分の有利になるように証言しますので、第三者である目撃者や防犯カメラ・被害者のドライブレコーダーなどの映像がなければ、警察は加害者の証言のみで調書を進めていきます。

「加害者の車にドライブレコーダーがあれば、それを押収すればよいのではないか?」という疑問もあるかもしれませんが、加害者側のドライブレコーダーの提出は任意であるため、『自分に不利ならば提出しなくても良い』ということになります。
驚かれるかもしれませんが、実際に大手の保険会社やロードサービスのサイトにも書かれていることで、死亡事故の被害者遺族は非情な現実に打ちのめされることになります。

つまり、被害者遺族の『法律が加害者を罰してくれる』という期待を、警察の捜査の時点で打ち砕かれることになる事もあります。
実際に、警察の捜査に不満を持った死亡事故の遺族が、弁護士や交通事故調査人に依頼をして再調査をし、裁判で相手方の過失を認めさせたものは多々あります。

また、加害者側の保険会社も、「死亡事故ですが、亡くなられた方にも過失があったのですから、示談金はこのくらいになります。」と大幅な減額を持ちかけてきます。

死亡事故の遺族の中には、警察・裁判所・保険会社に身も心もボロボロにされて、弁護士事務所に相談に来られるケースもよくあり、遺族が第二の被害者とも言える状況になっていることがあります。
家族が死亡事故に巻き込まれた時には、早目に弁護士に相談をして警察には適切な捜査・裁判所には順当な判決・保険会社には十分な補償をしてもらうようにしましょう。

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