脊髄損傷でセカンドオピニオンを受けるメリットは?
脊髄損傷の診断は、CTやMRIに脊髄損傷の個所が映っていることが重要になります。
脊髄の不完全断裂であると断裂個所がごく小さいことがあり、CTやMRIの撮影場所や角度によっては、映らないことがあります。
そのため、患者が脊椎損傷だと疑われる症状を訴えても、脊髄損傷の個所が見つからなければ、診断が下りない可能性があります。
交通事故において脊髄損傷の診断が下りないとなると、後遺障害等級も軽いものとなりますし、ひいては支払われる保険金も大きく変わってくることになります。
ですので、脊髄損傷と思われるのに診断が下りない場合には、転院やセカンドオピニオンをすると良いです。
交通事故で怪我をした場合、その場で救急病院に搬送されて治療されることが多いです。
また、入院はもちろんその後の通院も、搬送された救急病院に通う方が多いです。
しかし、搬送された病院に脊椎損傷に詳しい医師がいるとは限らず、脊髄損傷に詳しい病院に転院した方が治療がはかどると言う事もあります。
セカンドオピニオンとは
しかし、転院に関しては保険会社が許可を与えなかったり、医師が紹介状を書いてくれないと言ったことがあります。
その際の良い方法が、セカンドオピニオンになります。
セカンドオピニオンは通院している病院とは別の病院で診察を受けて、本当に通院している病院の診断が正しいか判断することです。
セカンドオピニオンのメリットはいくつかあるのですが、一番大きいのが精度の高い診察が受けられる可能性が高い点です。
セカンドオピニオンを行っている病院の中には、交通事故の怪我に特化した病院があり、脊椎損傷について普通の病院よりも精度の高い検査ができるところがあります。
セカンドオピニオンでやっと脊髄損傷個所が見つかることも多くあり、そういった病院に遠方から来る人もいます。
もう一つのメリットは、現在通っている病院を変えなくても良いという点です
セカンドオピニオンの結果を、通院をしている病院に伝えれば、適切な治療を受けることが出来るので、医療設備や医師自体に不満がない場合には有効と言えます。
ですが、セカンドオピニオンにもデメリットがあります。
1つは、セカンドオピニオンの費用は自費であることが多いという点です。
通院している病院からカルテやCT画像などが借りられない場合には、改めて基本検査をしなければいけないこともあり、費用が高額となる事があります。
また、病院によってはセカンドオピニオンの料金を、通常の診察とは別に定めているところもあり、セカンドオピニオンだけでも10万円近くかかるケースがあります。
交通事故に詳しい弁護士であれば、セカンドオピニオンの病院を良く知っているケースもありますので、弁護士に依頼をしているのでしたら一度聞いてみると良いかもしれません。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
脊髄損傷の中でも中心性脊髄損傷は、脊椎の骨折を伴わないので診断がむずかしい傷病である。正確な診断をしてもらうために、神経学的検査を受けると良い。
脊髄損傷になったら、精度の高いMRI画像を撮影する、神経学的検査を受けるなどして後遺障害診断書に添付する証拠を集め、納得のいく後遺障害等級を認めてもらうのが望ましい。
交通事故が原因で脊髄損傷を負った場合、精度の高いMRI画像を撮影する、神経学的検査を受けるなどして、納得のいく後遺障害等級を認めてもらうべきである。
脊髄損傷の診断ではMRI等の画像が重視される。発見が難しい場合もあるため、早期に専門医を受診する事が大切である。神経学的検査や電気生理学的検査でのサポートも可能なため、検査を行うと良い。
脊髄損傷でまれに上半身麻痺が起こることがある。珍しい症例のために脊髄損傷との因果関係に気付かない医師もおり、示談が不利になるケースもあるため、交通事故に詳しい弁護士に相談をするとよい。