交通事故によるむち打ちで病院を初めに受診するメリットとは
交通事故に遭って首にむち打ちの症状が出た場合、先に病院に行くのがいいのか、接骨院に行くのがいいのか悩まれる方もいるのではないでしょうか?
一昔前は「交通事故の治療で接骨院にかかっても、治療費が支払われない」といった流言があったため、初めから病院に行く人が多かったです。
しかし、現在では接骨院の看板などに『交通事故によるむち打ちの自賠責保険適用の治療ができます』と書かれていることが多くなっているため、交通事故によるむち打ちでも初めから接骨院に行く人も増えています。
自賠責保険の規定では、病院でも接骨院でも治療を受けることが出来るのですが、やはり病院を初めに受診することをお勧めいたします。
病院を初めに受診するメリットはいくつかあります。
1つ目は接骨院よりも病院の方が検査機器が揃っている可能性が高いということです。
むち打ちと言うと「首の筋肉の筋を違えた」という原因が多いのですが、交通事故の場合、身体に想像以上の衝撃を受けているため、筋肉組織のみならず骨や神経にダメージがある場合があります。
「交通事故で首が痛いけど、むち打ちだからすぐに治ると思っていた。でも痛みがなかなかひかないので病院に行ったら首の骨にひびが入っていた。」という様なケースもあります。
病院の場合、レントゲンのみならず、CTやMRIなどの検査機器が揃っていますので、骨の異常などの発見につながるからです。
むち打ちの場合、病院と接骨院の使い分けを
2つ目は、病院は診断書が出るという点です。
接骨院でも施術診断書を発行してもらえますが、診断書とは異なります。
医師と整体術師は混同しがちですが、医師は医療行為で『治療』するのに比べて、整体術師は筋肉や骨を正しい位置に矯正したり筋肉の緊張を緩和して痛みなどを軽減する『施術』をする違いがあります。
むち打ちの場合、後遺障害認定がされることは少ないですが、後遺障害認定の申請をする際には医師による診断書が必要となってくるため、接骨院で診断書を作成するのは無理です。
3つ目は、病院に通いつつも接骨院に通うことが可能な点です。
「交通事故によって負ったむち打ちは病院か接骨院のどちらかしか通えないのではないか?」と思われるかもしれませんが、最初に病院で診察をしてもらい、接骨院で施術を受ける許可を受ければ問題はありません。
病院に通って回復の経過を見てもらいつつ接骨院で施術を受けておけば、万が一後遺障害認定の申請をする際に病院に診断書の作成を頼めます。
つまり、病院と接骨院の両方の利点が得られるため、両方通院をするのであればどちらも最低でも週1回は通院するようにしましょう。
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交通事故によるむち打ちの治療が長引くのは、頸椎だけでなくその周辺の他の組織も傷付いているからである。後遺症が残った場合には後遺障害を認定してもらうために申請手続きに入る。
交通事故が原因でむち打ちになった場合には、警察に通報する・病院にすぐ行く・保険会社が提示する示談内容で示談しないことがポイントとなる。
交通事故のむち打ちの症状固定をした後も通院を続けた方が、後遺障害認定の時に認定されやすくなったり、示談交渉で有利となることもある。
むち打ちの症状が長引く原因としては、筋肉組織の重傷、骨の損傷・神経組織の損傷などが考えられるので、MRIを主体とした精密検査をする必要がある。
交通事故に遭った時、その日のうちに病院へ診察に行くのが望ましい。もし後日に病院へ行ってむち打ちが発覚したとしても、交通事故との因果関係が認められない可能性がある。