交通事故による怪我を医師に信用してもらえなかったら?
【質問】
信号が赤になったため、余裕を持って停車したところ、後ろから思いっきり衝突される交通事故に遭いました。
車に乗っていたため、どういう形でぶつかってきたかは分かりませんが、とにかくその衝撃がすごく、首を痛めてしまいました。
いわゆるむち打ちになり、交通事故の直後に警察を呼び、実況見分を終えてから真っ先に病院に行きました。
医師には首を痛めたといって、最初は痛み止めと湿布をもらいましたが、どうも医師は私の事を信用してくれていないように感じました。
というのも、検査しても問題はなく自覚症状だけであるため、痛いという事に嘘をついているように感じているようでした。
確かに外傷はありませんし、画像検査でも異常がなかったのかもしれませんが、医師に信用してもらえず悲しくなったのを覚えています。
このような診断をされ、このまま治療をしていくと、あっという間に怪我の治療を終了され、それでも治らなかったらどうすれば良いのかと不安を抱いています。
もし、私が症状を自覚していても、医師が認めてくれなかった場合、治療費を出してもらえなくなりますか?
また、どう対処すればよろしいのでしょうか?
このまま納得のいかない形で終わるのは嫌なので、お願い致します。
【回答】
交通事故の怪我は、医師の判断が大きく影響します。
怪我が治る見込みのある場合、治療費が補償された上で続けられますし、症状固定となれば後遺障害等級認定を申請し、その分の慰謝料を受け取る事が可能となります。
仮にこのまま、医師に症状を信用してもらえなかった場合、治療が終了となり、その後の治療は続けても実費となるのです。
きっとそれは、質問者様にとっても納得のいかない形であるというのは分かります。
もし、自覚症状が本当にあるという事を伝えたいのであれば、客観的な資料を用意し、保険会社に対して説明したり、医師に対しても出来る限りご自身の状況を伝えたりする事が求められます。
交通事故の被害者に対して親身な対応をしてくれる医者がいるのであれば、改めて検査を受けてみるのも良いです。
しかし、むち打ちは画像検査にうつりづらく、新たに検査を受けても明確な証拠をつかめるとは限りません。
医師は、診断書を作成したり、示談で揉めたりする事があることから、交通事故が原因の怪我はあまりよく思わない事が多いようです。
そのため、首が痛いといっても理解されない被害者の方も、決して少なくないと言われます。
かといって複数の病院へ検査しに行っても、一貫性のない治療と思われかねないため、適切な対処を弁護士に聞いてみると良いです。
ご自身の痛みを相手に伝える、適切なアドバイスを教えてもらえる可能性があるでしょう。
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交通事故の治療で通う整骨院を転院しても大丈夫だが、担当医や加害者側の保険会社へあらかじめ報告しておかなくてはならない。転院を繰り返すと、治療の一貫性が認められなくなるので注意する必要がある。
交通事故での怪我の治療を中断した後、怪我が悪化して再開した場合には、間が空きすぎていると交通事故との因果関係が否定されて、治療費が支払われないことがある。
交通事故の加害者に、誠意ある謝罪をされないと、被害者の心は癒されない。その場合には、少しでも多くの慰謝料を請求するよう対応するのが、納得いく結果を得るためには必要だと考えられる。
交通事故で負った怪我の症状固定は医師が決めるものであり、痛みや改善の可能性がある場合は急ぐ必要はない。後遺障害の可能性も考えれば半年間の通院が必要である。
軽傷であった交通事故の示談では、弁護士に依頼することで入通院慰謝料を弁護士基準まで引き上げて増額できる可能性がある。費用の詳細はケースバイケースで弁護料は弁護士によるので比較検討が必要となる。