単独での交通事故の場合、任意保険は使えないの?
【質問】
ハンドル操作を誤り電信柱に激突する、単独での交通事故を起こしました。
自動車は大破して修理が不可能な状態で、私自身も交通事故でけがを負い、左手に麻痺がある状態で入院中です。
自賠責以外にも損保会社の自動車保険に加入していますが、自分に過失が有る場合には保険が使えないと聞いたことがあります。
また、加入している保険も、知人が保険の代理店をしていてお任せで契約をしたので、契約内容もはっきりとわかっていません。
自動車が大破したこともですが、何より自分の怪我の補償がされないと、会社も休んでいるため困ったことになります。
自損事故でも損保会社の保険は使えないのでしょうか?
【回答】
自分一人起こしてほかに被害者がいない交通事故の事を、自損事故と言います。
自動車に対して強制加入が義務付けられている自賠責保険は、物だけが壊れる物損事故は対象としておらず、また事故を起こした運転手本人のも対象外になっています。
そのため、自賠責保険にしか加入していない自動車で交通事故を起こすと、運転手本人に対する補償は一切ないことになります。
そのため、任意の損保会社の自動車保険には、自損事故での運転手の補償をカバーする特約がいろいろあります。
自損事故保険は、その名の通り自損事故での運転手の怪我や死亡に対する保険になります。
自賠責保険よりも支給額は低くなりますが保険金が支払われるため、ありがたい保険になります。
人身傷害補償保険は、自分の過失割合にかかわらず、交通事故における運転手自体の身体の損害を補償するもので、これに加入していればほとんどの場合で治療費に関してはまかないきれます。
自動車が電信柱に衝突したと言う事ですが、自動車と電信柱に対しても保険金が支払われる特約があります。
自動車に対しては、車両保険が適用されます。
車両保険は、運転していた自動車が交通事故で修理が必要な場合には限度枠を上限とした修理費を、大破した場合には限度枠の金額が支払われます。
しかし、自損事故の場合には保険金が支払われないエコノミータイプの車両保険もあるため確認が必要です。
また破損した電信柱に関しては、対物保険が使えます。
これは字のごとく「物に対する保険」で、壊したものに対しての補償になります。
対物保険に加入している場合には1000万円が上限としているものに加入していることが多く、電信柱に対する補償であれば十分であると思われます。
どれも主たる自動車保険に任意に追加するものになりますので、保険証で加入している保険の内容を確認する必要があります。
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任意一括請求とは、損害保険会社が窓口となって自賠責保険への請求を一括して行ってくれることであるが、メリット・デメリットの双方があるので、よく考えてから依頼をした方が良い。
ひき逃げの場合、 国の「政府保障事業によるてん補金制度」により治療費などが支払われるが、自分が加入している自動車保険の特約の利用ができることもある。
SAPの無保険車傷害保険に加入している場合には、契約車両搭乗時の交通事故のほかに歩行中であっても、無保険車や任意保険ではカバーできない人身傷害に対して補償してくれる。
交通事故の過失割合は当事者同士で自由に決められるが、保険会社が介入している場合には決められた過失割合から大きく外れた示談をすることはできない。
盗難車によるひき逃げの場合は、自動車の所有者に運行供用者責任から損害賠償請求ができるが、ハードルが高いため、政府保障機関に請求するのが現実的である。