交通事故による会社の損害を保険会社に請求できますか?
【質問】
会社のトラックで取引先に納品に行く途中で、交通事故に遭いました。
交通事故の際に自動車に載せていた商品が衝撃で壊れたほか、警察の取り調べなどに時間がかかってしまい、納品の約束の時間にも遅れました。
取引先は結婚式場で、壊れた納品物は当日の結婚式で使われるものだったので、挙式をあげた新郎新婦から激しいクレームを受けたそうです。
そのため、取引先からは納品が間に合わなかったことへの違約金を請求されています。
こちらとしては、商品は壊れる・売れたはずの商品が売れずに損をした・違約金は発生すると、散々な目に遭いました。
もとはと言えば、交通事故の相手が無茶な車線変更で、センターラインをオーバーして突っ込んでこなければ交通事故にならなかったのに、腹が立って仕方がありません。
交通事故で受けた傷の治療費や自動車の修理代はもちろん、交通事故により会社が被った損害を相手の保険会社に請求したいと思っています。
ですが、交通事故の直接の損害でないものに関して、請求はできるのでしょうか?
【回答】
交通事故が発生すると、賠償しなければいけない範囲は、意外と広範囲に及びます。
治療費や治療により休んだ休業補償、衝突した自動車の修理、破壊したガードレールの弁償など、損害を支払うのは被害者の一人だけとは限りません。
その中には、交通事故当時積載していた荷物も含まれます。
荷物の破損に関しては、相手方の対物賠償保険から補償されることになります。
では、交通事故により納品予定の物が破損し売れなかったため、売り上げが上がらず、取引先から違約金を請求された場合はどうなるのかと言うと、こちらもまた補償の対象となります。
違約金に関しては、実質的な損害を会社が被っているため、保険会社に請求をすることができます。
ですが、納品予定の品が売れなかったことによる売り上げの損に関しては、ケースバイケースと言えます。
破損した品物自体に対しては対物賠償保険から支払われますので、損はないという考え方と、売り上げの減少を招いたので実害であるという考え方の2通りがあるため、保険会社との交渉次第といった面があります。
交通事故の状況が相手側のセンターラインオーバーと言う事で、過失割合が0:10となってもおかしくない事例ですので、相手方に全額請求できる可能性は高いです。
会社に対する補償に関して相手方と話がまとまらない場合には、会社に了承を得たうえで弁護士に依頼をすると良いと思われます。
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交通事故の後に被害者の過失により怪我が悪化した場合、交通事故の時点での損害以外は加害者と言えども補償する必要はない。
交通事故で自動車の修理が必要になり、代車を借りた場合は費用を請求することができるが、長期間であったり、代車費用が高額すぎる場合には費用を減額されることもある。
交通事故の過失割合とは、交通事故での責任の割合を表したもので、その割合に応じて、交通事故による損害の負担をしなければいけない。
レンタカーでもマイカーでも、交通事故に遭った場合には、基本的には同様の交通事故として処理される。ただ、車の弁償などについてはレンタカー会社の保険によって異なる部分があるため注意が必要である。
交通事故の被害者からの過剰な要求は、加害者と言えども要求に応じる必要はないため、保険会社が介入しているのならば、保険会社に対応してもらうと良い。