家族が死亡事故に遭った際の弁護士費用について
死人に口なしとのことわざ通り、死亡事故の損害賠償について加害者と交渉すると、想定していたより大幅に低い賠償金を提示され、愕然とする被害者が多いのが事実です。
なぜ、死亡事故の賠償金が安く見積もられやすいのでしょうか?
一つは、死亡した人は事故発生後、生活費が要らなくなるので、逸失利益から生活費が差し引かれ、控除された分だけ損害賠償金が減るという事実があります。
もう一つは、遺族にとって死亡事故は最大の悲劇だという思いに対して、実は死亡事故より賠償金額が大きい交通事故があるという事実です。
死亡した人はその後生活費を必要としませんが、重度の後遺障害が残った人は、一生にわたり看護費用が発生するので、死亡事故より賠償金が高額になるのです。
いずれにせよ、死亡事故の賠償金が低く見積もられやすいのは事実です。
では、どうすれば納得のいく金額の賠償金を受け取れるでしょうか?
皆さんのなかで、弁護士のお世話になったことがあるという方は、それほど多くないと思います。
敷居が高いし、身近な存在ではないので、どのような人たちが弁護士活動をしているのか知らない方が多いと思われます。
弁護士は、相談するだけで高額な費用がかかると考えていませんか?
弁護士費用の対費用効果を考える
損害賠償について悩んでいる死亡事故の被害者遺族の方は、弁護士費用について理解していれば、これから行う加害者との示談交渉に関して、明るい希望が持てると思います。
弁護士に仕事を依頼すると、弁護士が全権代理人となって、紛争相手との交渉を任せることができます。
正式な契約を結ぶ際にかかる費用は、着手金、数十万円が相場です。
着手金を支払うと、弁護士は活動を開始します。
弁護士の報酬は、依頼人が得た利益がどの程度かにより計算されるのが一般的です。
たとえば、契約時に弁護士報酬は依頼人の経済的利益の10%などと明記されています。
紛争の相手が主張する賠償金額より1000万円多い賠償金を支払うことを認めさせたとします。
依頼人の経済的利益は1000万円なので、弁護士費用は100万円、着手金20万円を払った場合、依頼人は弁護士に交渉を依頼することによって、相手の主張より880万円も多い賠償金を得ることができたわけです。
弁護士に交渉を依頼していなかったら、依頼人はこの880万円を手にすることはできなかったと考えれば、弁護士報酬を払ってでも死亡事故の賠償金について話し合うことで、交渉を有利に進める希望を持てることがお分かりと思います。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
死亡事故における弁護士費用は獲得金額の割合によって決められる。あるいはもともとの提示金から増額させた金額の場合もある。死亡事故の慰謝料の相場は非常に高額になるため、弁護士に相談をするのが望ましい。
死亡事故の対応をご遺族で処理するのではなく弁護士に任せる事で、損害賠償金額が増えたり、各種手続きの手間が省けたりと、様々なメリットがある。
家族が死亡事故に遭った場合は、いち早く弁護士に相談するのが望ましい。大切な人を死亡事故で亡くしたなかで冷静に判断するのは難しいものの、弁護士選びは慎重に行わないとならない。
交通死亡事故でひき逃げや飲酒運転、証拠隠滅など加害者に悪質な事由がある場合、慰謝料が増額された判例がある。賠償金額が大きく違ってくる可能性があり、交通死亡事故に強い弁護士へ相談すべきである。
死亡事故の近親者慰謝料は、民法で父母、配偶者、子と定められているが、類推適用により、それ以外の近親者でも慰謝料を受け取ることが可能である。