死亡事故の示談の依頼は弁護士?司法書士?

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死亡事故

死亡事故の示談を司法書士に頼むデメリットとは

10月死亡事故

交通事故の示談に弁護士を雇う方が増えてきています。
自動車保険にも弁護士費用特約が付帯しているものが多くなっており、ネットなどで「交通事故の示談は弁護士に任せるとよい」との情報があるため、頼みやすくなってきているのではないかと思います。

一方で、「弁護士に依頼をすると費用が高い。」という意見もあります。
また、「自分で交通事故の示談ができる自信がない」という方もおり、『弁護士より費用の安い司法書士に交通事故の示談を依頼する』という方も散見されます。

「同じように交通事故の示談をしてくれるのならば、費用の安い司法書士の方がいいのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、交通事故の示談に司法書士は向いていませんし、特に死亡事故の場合には司法書士の選択はないと言えます。
一見すると同じように見える弁護士と司法書士なのですが、出来る範囲や事柄が大きく違っているため、死亡事故の場合には弁護士一択と言うのが正解です。

死亡事故では弁護士が頼りになる

交通事故による弁護士と司法書士の違いを挙げていきます。

司法書士の代理権限が緩和されましたが、扱えるのは140万円までです。
死亡事故で示談金が140万円以下というのは、過失が多大であったり、過失相殺が大きい場合など、イレギュラーなケースであるため、通常ではほぼありえません。
示談金が140万円を超える場合には、司法書士ではなく自分で示談交渉を行わなければいけませんし、司法書士は示談書を作るだけになってしまうため、依頼する意味がほとんどなくなってしまいます。

2つめが示談で不利という点です。
司法書士が依頼者の代わりに裁判できるのは、簡易裁判所のみです。
一方で、弁護士は最高裁判所まで依頼を受けることができます。
もし、加害者側と裁判となって簡易裁判所の判決に納得がいかず上告となった際は、自分で裁判を継続するか、弁護士に依頼し直さなければいけません。

示談の相手が保険会社であった場合、さらに不利になります。
保険会社は交通事故の判例を熟知しているため、『死亡事故ならば、このくらいの判決が出るだろう』というのは予想できています。
それを踏まえた上で、『相手は一般人で、裁判まではしないだろうから、大幅な値引きで示談を持ちかける』というのが、保険会社の考え方です。
司法書士が相手であれば、『簡易裁判までしか出来ないので、こちらが提示する額は安くていい。裁判で予想の範囲内なら払えばいいし、高すぎるならば上告してあきらめさせればいい。』と考えます。
しかし、弁護士ならば『判例に沿った請求をしているから、裁判をしても勝てない。裁判になったら時間もお金も無駄なので、示談に応じた方がいい。』と考えます。

つまり、司法書士だと『140万円までの死亡事故で簡易裁判所までしか扱えず、保険会社も争ってくるケースが多い』、弁護士だと『無制限の金額を扱えて最高裁判所まで対応し、保険会社も慎重になってくる』と、大きく違うことが分かります。

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