死亡事故は日弁連交通事故相談センターで相談すると良い?
日弁連交通事故相談センターは、昭和42年に設立され、平成24年に公益法人となって交通事故による紛争解決のために活動しています。
死亡事故は、事故の当事者が亡くなった後、遺族が加害者と話し合いをしなければならないので、事故の状況を把握しかねて加害者の主張に押し流され不利な条件で和解を迫られることがあります。
損害賠償金に関して争っているが、裁判を起こすことにはためらいがあるという死亡事故の遺族の方は、日弁連交通事故相談センターの利用を検討してはいかがでしょうか?
弁護士に相談を依頼すると聞くと、相談料だけで何十万円も取られるような印象がありますが、日弁連交通事故相談センターは、きわめて審査の厳しい公益法人に認定されたことからもわかるように、公共の福祉を第一義に活動しており、相談費用は無料なので、安心して利用できます(運営にかかる費用は、国の補助金、日弁連、弁護士会等の寄付金でまかなっています)。
担当弁護士は交通事故に詳しい専門家で、それまでに培った交通事故に関する知識をもとに助言してくれます。
交通事故に関するトラブルを解決する流れ
まず、最寄りの日弁連交通事故相談センターに電話して無料面接相談の予約をします。
日弁連交通事故相談センターの相談所は全国163カ所にあります。
面接相談には、交通事故証明書、事故現場の図面や写真、死亡事故前の収入を証明する書類や、被害者が亡くなるまでにかかった費用がわかる治療明細書、領収書やメモ等を持参します。
面接相談では、以下のような相談ができます。
・損害賠償額を計算してもらう
一般の人にとって、死亡事故の損害賠償金額はどのくらいが適正なのか検討が付きません。
弁護士が、事故に関する資料をもとに、適正な損害賠償額を計算します。
・過失責任と過失割合
過失割合が不当と感じている場合は、判例をもとに正当な過失割合を提案してもらえます。
・賠償責任
時には、死亡事故で亡くなった人に賠償責任が問われることがあります。
賠償責任を負うべき者は誰なのか、事故の資料や相談者の話をもとに弁護士の意見を聞けます。
その他、交通事故に関する法律上の知識を教えてもらえます。
・ひき逃げや無保険車による事故で苦しんでいる被害者への助言と手続き
ひき逃げや無保険車によって死亡事故となると、賠償金が支払われませんが、担当弁護士が政府保障事業の手続き代行をしてくれます。
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死亡事故の遺族が加害者の減刑嘆願をする場合、結審までに示談を終わらせている方が良いが、示談内容に不安があるのならば、弁護士に依頼して示談をすすめてもらうとよい。
死亡事故の遺族は、葬儀や示談・遺産相続など多数の手続きが必要となってくるため、弁護士にアドバイスをもらいながら手続きを進めていく方が良い。
死亡事故で損害賠償についての示談交渉が難航したら、交通事故紛争処理センターに相談すると中立の立場で相談に乗って和解を提案してくれる。
死亡事故は、傷害事故と違い被害者が意見を述べることができないため、過失割合に納得できない遺族は、弁護士に事故を調査してもらって正しい過失割合を主張するほうが良い。
死亡事故の示談交渉を代理人に頼む場合には、弁護士を代理人として選ぶのが一番問題が起こりづらく、最適であると言える。