交通事故における過失割合で加害者側と揉めた時の対処法は?
【質問】
3か月ほど前に、自動車同士による交通事故に遭いました。
私が国道を走行していたところ、脇道から一時停止をせず、勢い良く飛び出してきた車に、助手席側に思い切り衝突されたのです。
車体は大きく凹み、タイヤはパンクしましたし、助手席に乗っていた旦那は肩を骨折する大事故となりました。
交通事故の直後、旦那はすぐに病院に向かわせ、残った私と加害者、そして警察の方々と共に現場検証を行っていたところ、加害者がありもしない事を言い始めたのです。
「一時停止はした」「車体を寄せてこられた」など、事実とは異なる供述をしており、なかなか話がまとまりませんでした。
その後、相手の保険会社と連絡を取り合っていると、私と加害者で過失割合が4:6と言われたのです。
標識を無視して飛び出してきた加害者が明らかに悪いのに、私が4割も過失があるのには納得いかず、揉めています。
このように保険会社と過失割合について揉めている場合、どう対処するのが望ましいのでしょうか。
なかなか示談が終わらないため、もううんざりしています。
【回答】
交通事故では、お互いの証言が食い違い、過失割合に関して口論になるケースは決して珍しくありません。
まず、過失割合というのは警察が捜査し、その調書を元に保険会社が決定させる事から、大きく変えるためには新しい証拠であったり、証言者が求められたりします。
この事から、過失割合で揉めた時、大きく変化する事はやや少なく、交渉によって1割程度前後する事はあるものの、それ以上の変化は稀です。
ただ質問者様の場合、明らかに加害者の方が標識を無視した状況である事から発生した交通事故と考えられますので、交渉するのが望ましいです。
現場を撮影していた防犯カメラがあれば一番ですし、交通事故現場を目撃した人に証言してもらうのも良いです。
保険会社同士がやりとりしている状況と思われますが、納得いかない過失割合の場合には、弁護士を立てて交渉されるケースも多くあります。
大きな交通事故になればなるほど、過失割合が1割変化するだけで、賠償金額が数十万、数百万円と変わる事があるため、妥協して示談に応じるのは良くありません。
調書を元に過失割合が決められている以上、大きく覆すのは難しいかもしれませんが、きわどいケースである時こそ、交通事故に強い弁護士の力が求められるでしょう。
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仮に交通事故の示談交渉を弁護士に任せたとしても、保険会社と交渉する場に、被害者が同席する事は可能である。しかし、その場合にはスムーズに事を進めるために入念な打ち合わせが求められる。
個人で保険会社と交通事故の示談交渉をするのには限界があるため、示談交渉がうまくいかない場合には弁護士に任せた方がうまくいく。
交通事故の過失割合でもめた際には、相手方の要求が不当であれば、保険会社が弁護士を雇って示談交渉を始めることもあるので、基本的には保険会社に任せればよい。
簡単な示談で済むだろうと思っていると、後になって交通事故の相手が嘘をついてくることは珍しくない。交通事故直後に警察へ適切な届け出をし、後で困らないように証拠を残しておくことが大事。
交通事故の示談を弁護士に依頼するのに弁護士費用特約を使おうとしたら対象外と言われる事があるが、保険の約款を確認してみると利用できるのに勘違いされていたという事例もあるため注意が必要である。