わき見運転、携帯電話使用違反での交通事故とは
わき見運転とは
ここからは、交通事故の原因について、述べていきます。
交通事故の類型は、交通事故の結果による分類ですが、交通事故の原因に基づく分類です。
わき見運転は、道路交通法上では、安全運転義務違反のうち、前方不注視に当たることが多いと思います。
わき見運転を行うということは、自動車の前方の安全を十分に確認していないということです。
充分安全確認できなければ、本来なら回避できたであろう交通事故が発生してしまいます。
また、前の自動車が急ブレーキをした時や、自動車が無理な右折をしてきた時など、交通事故に巻き込まれる可能性も高くなります。
わき見運転の原因
わき見運転は、単に運転中に自動車の外の景色を見ている時以外にもあります。
例えば、携帯電話、スマートフォンの画面を見たり、カーナビ、カーオーディオの操作をしたりする際です。
これらの場合、運転中にも関わらず、前を見ていないことになります。
特に、携帯やカーナビの操作などは、運転中でも少しなら大丈夫だろうと思って安易に行ってしまいがちです。
しかし、仮に時速40キロメートルで走行していた場合、自動車は1秒間に約11メートル進むことになります。
ちなみに11メートルとは、大体、道路の3車線分ぐらいです。
そのため、運転中に数秒目を離すだけで自動車は多くの距離を走ってしまうため、気が付いたときには手遅れということになってしまいます。
わき見運転の怖さ
わき見運転の怖いところは、安全が十分確認できていないことに加えて、運転以外の事に意識が向いてしまう点があります。
運転以外のことに意識が向いてしまうと、運転に必要な周囲の状況の確認がおろそかになります。
そして、自動車は変わらず進んでいますから、意識を運転に戻した時、周囲の状況が変化しています。
先に述べたように、自動車は数秒で数十メートル進んでしまうため、予想よりも周囲の状況は大きく変化していますから、反応が遅れてしまいます。
わき見をしてしまい、前を向いたら予想よりも前の自動車が近くてびっくりしたということもあると思います。
携帯電話の使用について
携帯電話の使用については、わき見運転と同様の問題があります。
携帯電話を操作すると、その分周囲の状況の確認がおろそかになります。
また、通話をしていると会話に意識がとられてしまうため、同様に安全確認に対する意識がおろそかになってしまいます。
携帯電話を使用している場合、片手でハンドルを握ることになります。
そのため、とっさの事故回避の際、十分なハンドル操作ができずに、結局事故が回避できないということになりかねません。
このように、携帯電話の使用は危険ですので、運転中には操作せず、一旦自動車を停めて使用するようにしましょう。
わき見運転の意味合い
被害者からの損害賠償請求という点から加害者のわき見運転を見ると、損害賠償請求に与える影響は少ないです。
損害賠償請求をする際に考えられる加害者の過失は、交通事故の態様を中心に検討されます。
そして交通事故が発生した場合には、基本的にわき見運転があったことが考慮されています。
例えば追突事故の場合、追突事故が発生した以上、わき見運転など、前方の安全確認を十分行っていなかったとされるのです。
交通事故の加害者にならないためにも、わき見運転をしないよう、また、携帯電話やカーナビの使用をしないようにしましょう。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
軽度のスピード違反をしたことのみで、交通事故の直接の原因になるということは稀ですが、安全確認不足など、他の要因が重なると交通事故が発生する可能性が高くなります。
高速道路での交通事故や、駐車場での事故の場合、一般道での交通事故の場合とは、異なる評価をされる場合がある。
課されている自動車対自動車の出会い頭事故とは、進行方向の異なる自動車が交差点で、出会い頭に衝突する事故のことである。交差点での自動車進行の優先順位や、自動車の速度によって過失が決まる。
自動車を運転する際には、安全確認をする機会がたくさんあり、安全確認を十分に行っていないと交通事故につながってしまいます。
右折、左折時の交通事故は、右折や左折をしている際に発生する交通事故です。右左折時の交通事故の場合、様々な条件によって過失割合が大きく変わる。