突然の死亡事故で残された家族の生活費がない場合には
突然の死亡事故で一番困るのは、残された家族です。
死亡事故にあったのが主たる収入を担っている夫で、妻と幼い子供が残されたケースでは、妻もすぐに働きに出ることも出来ず、貯金を使い果たして生活困難に陥ると言う事があります。
特に消費者金融や住宅ローンの借り入れがあり貯金がないような場合では、死亡事故直後から生活費に困窮すると言うのも珍しくありません。
そのため自賠責保険では、交通事故の被害者が死亡の場合には仮渡金290万円を支給してくれます。
加害者が加入していた自賠責保険会社を通じて申請するのですが、約1週間ほどで指定した口座に振り込まれます。
これだけの金額があれば半年くらいの生活費が確保できますし、消費者金融や住宅ローンに関しても債務者死亡の届け出をすれば、返済の猶予や減免・免除、団信からの住宅ローンの相殺などがなされるため、負担が減ることになります。
長期的な生活費を保険会社から受け取る
長期的なことを考えると、自賠責保険からの仮渡金では心もとないと言えます。
「加害者側の保険会社と和解したら交通事故の保険金が受け取れるけど、提示されている示談金額が低すぎて納得できない。」と言った場合には、1年2年と保険金がもらえないことがあり、その間無収入で過ごさなければいけません。
しかし、死亡事故の被害者や被害者の同居家族が自動車保険の人身傷害保険に加入していれば、加入している保険会社によっては交通事故の保険金の先払いを受けることができます。
人身傷害保険は加入者に対して満額の交通事故の保険金を支払う保険となり、支払った保険金は加害者や加害者側の損保会社から回収する仕組みとなっているため、加害者側に請求するよりも迅速に支払われます。
また、自動車保険にとらわれないのであれば、交通事故の被害者が加入していた生命保険の保険金請求を先行させると良いでしょう。
生命保険会社の請求は損保会社への請求とは異なり、死亡証明書と交通事故証明書などを揃えて提出すれば、契約時の死亡保険金が支払われます。
特に交通事故による死亡は不慮の事故に該当し、病死よりも保険金が高い場合もあるので、生命保険会社に対して「交通事故による死亡なのですが、必要書類はどういったものが必要ですか?」と一言質問してみた方が良いでしょう。
そのため、1~2週間で保険金が支払われることも多く、数百万~数千万の保険金が受け取れるため、落ち着いて損保会社との示談交渉ができるメリットもあります。
この記事を読まれた方にオススメの情報5選
死亡事故の示談交渉を代理人に頼む場合には、弁護士を代理人として選ぶのが一番問題が起こりづらく、最適であると言える。
家族が死亡事故に遭って弁護士に相談をする場合、相談する前に死亡事故に関することをまとめておき、疑問があれば質問をすることによって、不安を軽減することが出来る。
死亡保険の請求権は法定相続権のある人だが、請求権者が複数の場合には代表した一人が保険会社との示談交渉を行う。
死亡事故の加害者への損害賠償請求には、通夜~法要、埋葬までに要する葬儀関係費用を含められる。一般的な請求上限額は150万円であり、個々の要件により上限額は増減する可能性がある。
子どもが死亡事故に遭った場合、最終学歴で逸失利益が大きく変わってくるため、遺族と加害者側で将来的な進学状況について争われることがある。