脊髄損傷となった際の、弁護士との付き合い方

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脊髄損傷

脊髄損傷患者の弁護士との付き合い方について

脊髄損傷2

交通事故で脊髄損傷となった方の中には、加害者や加害者側の保険会社との交渉を弁護士に依頼される方もいると思います。
弁護士は法律に基づく交渉のプロですので、交通事故の示談交渉を任せるというのは理にかなっており、ひいては支払われる損害賠償金や保険金の増加が見込まれます。

しかしながら、脊髄損傷の依頼人の中には弁護士の仕事内容を勘違いされており、「弁護士を雇ったけど何もしてくれない」「自分で加害者に連絡したら、後で弁護士に叱られた」などと言う時があります。
弁護士の仕事を正しく理解することで、上手に弁護士と付き合うことができますので、事前に知っておく必要があります。

弁護士の仕事は契約の範囲内だけ

一般的に、交通事故で弁護士がする仕事の契約の範囲は、交通事故の加害者や保険会社との交渉とそれにかかるものになります。
「脊髄損傷で会社を休んでいるので、休業補償の書類を作って会社に提出して欲しい」「脊髄損傷による身体障害者認定の申請をしたい」と言うようなものは、契約書に含まれていなければ範囲外と言う事になります。
契約範囲外の事は、別料金を支払って弁護士にしてもらうか、自分でするかと言う事になります。

なかには、「家の鍵を渡すので着替えを持ってきて欲しい」「住宅ローンが支払えないので、銀行に行って説明してきて欲しい」など、弁護士業務から逸脱した仕事を頼む方もいます。
弁護士は便利屋ではありませんので、介護ヘルパーや家族にしてもらうようにしましょう。

また、弁護士に医学的な見解をすることはできません。
「保険会社が後遺症を認めてくれない」、「自賠責の後遺症の認定が軽すぎる」と言った相談を受けることがあります。
弁護士は後遺障害認定の書類に関してはアドバイスしたり、作成したりすることができますが、その肝となる診断書は医師にしか作成することができません。

そのため、弁護士が「医師に診断書を書いてもらう際には、○○に関しては必ず記載してもらうようにしてください」と依頼人にアドバイスすることはできても、医師に直接「診断書をこう書いてください」と指示をすることはできません。
裁判であっても、医師の所見に基づいて弁護士が争うことになりますので、診断書の重要性が分かると思います。

ですが、弁護士もただ手をこまねいているだけでなく、交通事故の専門医のセカンドオピニオンを勧めたり、同様の交通事故の判例をもとに保険会社と交渉をしたりします。

ですので、弁護士を通さずに勝手に加害者や保険会社に連絡をしてしまうと、弁護士が考えていた示談の段取りが大きく狂う可能性がありますので、事前に弁護士に打診してからにしましょう。

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