個人で交通事故の示談をして、大幅な金額アップは望めますか?
【質問】
3か月前にトラックと交通事故を起こし、バイクに乗車中であった私は腰骨と右足を骨折する大けがを負いました。
現在も病院に入院しておりリハビリ中なのですが、医師からは下半身に麻痺が残り、歩けるが以前のように走ったり、重いものを持ったりするのは無理だろうと言われました。
トラックの運転手が加入していた保険会社から何度か連絡があり、損害補償金の話も大まかにですがされました。
ですが、私が想像していた金額よりもずっと低く、スマホで交通事故を取り扱っている弁護士のサイトで同じような事例を見ると、弁護士が和解した事例でしたが4倍近い開きがありました。
そのため、弁護士に示談を依頼することも考えましたが、自分ですれば弁護士費用も掛からないので、その分得になるとの考えも捨てきれません。
個人で保険会社に交通事故の示談交渉をしても、弁護士が示談した時と同じ位の保険金が支払われるのでしょうか?
【回答】
初めに答えを言ってしまうと、「交通事故の示談を個人が交渉した場合、弁護士が介入した時と同じ位の保険金が支払われるのは、きわめて稀」です。
これにはいくつか理由があるのですが、一つずつ説明をしていきます。
1つは、損保会社に対して請求できるものは、もれなく請求するからです。
一口に交通事故に対する保険金と言っても、「会社を休んだことに対する補償」、「事故時に身に着けていたものが破損したことに対する補償」「医療費に対する補償」など、補償対象を細かく挙げると30以上にもわたります。
それを個人がもらすことなく請求することは難しく、損保会社もわざわざ「○○の分も補償します」と言う事はありません。
2つ目は、示談交渉が長引いた場合、不利になるのは被害者側であることが圧倒的に多いからです。
交通事故の損害保険会社に対する請求権は交通事故の翌日から2年もしくは3年までですので、3年を超えてしまうと時効が成立してしまい、損保会社は支払う義務がなくなってしまいます。
裁判をすれば時効が中断しますが、個人で裁判をするのはハードルが高く、結局時効直前に駆け込みで示談に応じ、足元をみられる結果となる事もあります。
3つ目は、損保会社も交渉する相手により対応を変えるのが常識と、不文律であるからです。
1つの例えですが、個人が請求してきた場合には上限を1000万円としていても、弁護士ならば3000万円が上限とするとの内部規定がある会社もあり、裁判をしない限り個人で弁護士が交渉した時のような補償金額となる事は難しいと言えます。
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交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると費用はどのくらいですか?
着手金や成功報酬などで支払われた損害賠償金の9~26%ほどが必要となるが、弁護士に示談交渉してもらった方が当初の提示金額より上がることが多く、報酬を支払っても入手できる金額が増えることとなる。
交通事故の依頼を弁護士に依頼をすると、必ず裁判になるものですか?
弁護士に交通事故の交渉の依頼をしても、必ずしも裁判となるわけではなく、実際は95%以上は話し合いによる解決がされていることが多い。
金銭的に余裕がなく交通事故の示談を弁護士に依頼できない場合でも、勝訴の確率が高く示談金支払い時に着手金が回収できるのならば、分割払いや後払いと言う形で引き受けてくれるケースもある。
加害者が死亡した交通事故の場合、加害者が加入していた保険会社が被害者の損害賠償を行うが、保険に任意加入していなかった場合には、自賠責保険と加害者の相続人に対して請求をすることになる。
交通事故の交渉を弁護士に依頼するタイミングで家族ともめています
依頼するタイミングは、早ければ早いほど利点が多く、しかも支払う弁護士報酬はほとんど変わらないため、交通事故直後から依頼する方が良い。