幼い子どもが死亡事故となった場合の注意点とは

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死亡事故

子どもの死亡事故で注意しなければならない点について

死亡事故4

9歳以下の子どもの死亡原因第1位は、不慮の死になります。
不慮の死について詳しく内訳をみると、0~4歳までは窒息死が1位なのですが、それ以降は交通事故が1位となります。
0~4歳でも2位が交通事故であるため、子どもが巻き込まれる死亡事故が発生する可能性がいかに高いかが認識させられます。

幼い子どもが死亡事故に遭った場合、親が加害者に対して損害賠償請求をすることになるのですが、成人した子どもと比べていろいろな相違点があったりします。
相違点を理解し、注意していないと、損害賠償請求や加害者側の保険会社との示談交渉で大幅な保険金の減少が起こる可能性があります。

損害賠償金を受け取ったとしても子どもはかえってこないため、保険会社との示談交渉に消極的な死亡事故の遺族の方もいますが、後になって悔まれることがあります。
子どもが亡くなり保険会社からの保険金を受け取ったが、「大切な子どもの命の値段はこんなものなのか?」と、むなしくなったり、子どものことを否定されたかのように感じる死亡事故の被害者家族も多くいらっしゃいます。

そういうことを防ぐ意味でも、死亡事故の被害者が子どもであるケースを良く知り、場合によっては弁護士に依頼されることを検討した方が良いです。

子どもは過失割合が減らされる

子どもの交通事故の特殊性の一つに、過失割合の減少があります。

道路交通法では歩行者が厚く保護されているため、歩行者対自動車の交通事故では0:10の過失割合となることがほとんどです。
飛び出しや、横断歩道以外での車道の横断は歩行者にも過失割合が課されますが、子どもの場合は児童で5%、幼児ならば10%程度減算されます。

なぜかというと、子どもの場合は大人と比べて注意力が高いわけではないとされていて、高齢者の場合も加齢により注意力の低下があるとして減算されることがあります。
さらに、集団登校などの場合はさらに10%の減算がされるため、運転手には普通の歩行者以上に安全運転をすることが求められます。

もう一つが、慰謝料の金額です。
家計の主たる収入者である父親などは、判例基準では3000万円前後となることが多いのですが、子どもの場合は2000万円前後となることが多いです。
この子どもの基準は未婚の独身成人と同じ位なのですが、幼い子どもを亡くした親の心情からすると受け入れがたい場合もあります。

また、この基準は絶対的なものではなく、個々の状況によって変動することがあります。
不妊治療を重ねた上でやっと生まれた子どもであったり、幼い兄の目の前で弟が死亡事故に遭って兄にPTSDの症状が出ているといったような状況では、慰謝料の増額となることもあります。

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