適正な休業補償や後遺障害等級の獲得に成功した事例
事例提供:弁護士法人リーガルプラス
【事例】
事故内容は、依頼者が自動車を運転中、前方が渋滞していたことから、停車させたところ、後続車に追突される被害に遭われたというものです。
この事故によって、依頼者は、頸椎捻挫や腰椎捻挫のケガを負いました。
この事例で問題となった点は2点あります。
1点目として、依頼者は、クラブでホステスとして稼働していましたが、事故によるケガの痛みが原因で、いつも通りに接客することが難しくなり、1か月程度休業を余儀なくされました。
しかし、休業期間中の補償について、保険会社は、収入を証明する資料がないことを理由に、支払いを拒みました。
2点目として、依頼者は、半年以上にわたって、整形外科や整骨院へ通院してリハビリ治療を行いましたが、痛みや痺れが残りました。
依頼者は、治療終了後に、適正な休業補償の獲得と、痛みや痺れが残存したことに対する適正な補償の獲得を希望して、弁護士に依頼しました。
職業がホステスの方の場合、収入は、固定給以外に、指名料やチップ等がありますが、固定給以外の部分については裏付け資料が十分にはないことが多く、また時期による変動も大きく、そのため、休業補償を受ける前提として必要となる収入額の証明に、困難を伴う傾向にあります。
弁護士は、収入を裏付ける資料について可能な範囲で収集を図りましたが、十分な資料を集めることは困難な状況でした。そこで、収集できた資料を最大限に活用しつつ、賃金センサスの女性労働者の平均賃金を用いて請求を図り、粘り強く交渉を続けた結果、最終的には賃金センサスの女性労働者の平均賃金を基に算定した休業補償を受けることができました。
また、残存した痛みや痺れについては、後遺障害認定申請を行いました。受傷部位の画像には、痛みや痺れの原因となる所見はなかったものの、治療状況や症状の推移等について裏付け資料をそろえ、回復が困難と見込まれることについて丁寧に示すよう努めたところ、後遺障害第14級9号の認定を受けることができ、補償も裁判を行った場合と同等の金額で受けることができました。
【弁護士からのアドバイス】
記事提供者:弁護士法人リーガルプラス
保険会社は、事故の被害者において収入を証明する書類を十分に揃えられない場合には、休業補償の内払いを拒む傾向にあります。
しかし、ケガの治療に必要な休業中に、休業補償を十分に受けられない場合には、治療にも悪影響が生じ得ます。弁護士にご相談いただければ、収集可能な書類に基づいて、早期に、相当な金額の補償を受けられることがあります。
また、頸椎捻挫や腰椎捻挫の治療後に痛みや痺れが残存した場合には、後遺障害等級の認定を受けられるか否かによって、大きく補償の内容が異なります。弁護士にご相談いただければ、後遺障害等級の認定に必要な資料を収集・分析し、提出することにより、適正な後遺障害等級の認定を受けることが可能となります。
また、後遺障害等級を受けるために、治療経過が大きく影響するケースもあることから、治療中に1度弁護士にご相談いただくことがおすすめです。