交通事故の被害者なのに保険会社が対応してくれないのですが…
【福島県郡山市の方からのご質問】
先日、郡山市内の交差点にて自動車で信号待ちをしていたところ、後続車に追突されました。
加害者がスマホをいじりながら運転をしていたため、赤信号に気づかなかったことが交通事故の原因で、過失割合は0:10と完全に相手の方が悪いです。
交通事故に遭った現場で、警察と保険会社に電話をしたのですが、2日後に保険会社の郡山支店の方から電話があり、今回は保険会社が介入できないため、自分自身で加害者か加害者側の保険会社と交渉してくださいと言われました。
「万が一の交通事故が起きた時のために自動車保険に入っているのに、対応できないのはおかしい」とは言ったのですが、「お客様に過失がないので、保険会社が介入できない」の一点張りでした。
私は、郡山市内で小さいながらも会社を経営しているため、今回入院したのもかなりの痛手で、退院した後は休んでいた間の会社の態勢の立て直しなどで、時間が取れない状況ですので、自分で相手側と交渉する時間がありません。
保険会社に再度言って、交通事故の示談交渉をしてもらうことはできるのでしょうか?
【弁護士からのアドバイス】
万が一の交通事故のために加入している自動車保険ですが、自動車保険が使えない場合がいくつかあります。
飲酒運転などの運転手に重大な過失がある場合や、保険金目的などの運転手の故意による事故、もう一つが被害者に過失が一切ない交通事故です。
保険会社は契約者や契約範囲内の運転手が起こした交通事故に対して、相手の治療費などの損害賠償金を支払う立場であるため、契約者に代わって示談交渉することができます。
しかし、交通事故被害者の過失が0である場合、相手に補償金の支払いをしなくてもよいので、保険会社は一切かかわりがなくなり、代わりに示談交渉することができません。
今回のケースでは「質問者様が赤信号で停車中にもかかわらず、後続車が追突した」という過失がない交通事故の為、保険会社も示談交渉をすることができないのです。
もし、保険会社が示談交渉した場合には法律違反となるため、保険会社が示談交渉の代行にOKを出すことはありません。
交通事故の被害者なのに示談交渉してもらえないという不合理を解消すべく生まれたのが、弁護士費用特約です。
保険会社が直接示談交渉することが出来ないため、その代わりを弁護士にしてもらい、弁護士の費用を保険会社が負担するという内容の保険です。
多くの自動車保険で弁護士費用特約は自動車保険の本体契約に付帯されていることが多く、また別に加入する保険プランでも1年で1000円前後の事から、加入者のほとんどが追加加入しています。
郡山市の質問者様が加入している自動車保険の内容に弁護士費用特約が付帯しているのならば、利用できるケースだと思われますので、保険会社の方に弁護士費用特約の利用を申し入れて、弁護士に示談の依頼をされればよいと思います。
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