交通事故の示談を弁護士に任すメリットはなんでしょうか?
【福井県小浜市の方からのご質問】
3カ月前に夫を交通事故で亡くし、葬儀や役所への手続き、夫が勤めていた小浜市の会社関係の手続きなど奔走して、肉体的にも精神的にも疲弊しています。息子もまだ高校生と言うこともあり、しっかりしなければいけないとは思いつつも、一日中布団から出られない時もあります。加害者の保険会社から夫の死亡事故の示談交渉の打診が来ていますが、現在体調不良を理由に断っています。
同じ小浜市内に住む姉が見かねて、「交通事故の交渉は弁護士に任したらどうか?費用が掛かっても、体への負担が減るだろうし」と言ってきました。弁護士に任せれば楽にはなるとは思いますが、弁護士の費用はかなり高額だと聞いたこともあり、来年の子どもの大学受験などの事を考えると、なるべく出費は避けたいのが本音です。手間が省ける以外に、弁護士に交通事故の示談を任せるメリットと言うのにはどういったものがあるのでしょうか?
【弁護士からのアドバイス】
弁護士に依頼される方の多くが気にされるのが、弁護士費用です。多くの人が「弁護士に頼めば代わりに交通事故の対処をしてもらえるけれども、費用がかかるのでなかなか依頼する決心が出来ない」と言うのが正直なところだと思います。弁護士を依頼するメリットは、交通事故の場合は数多くあります。一つはほとんどの人が初めてであろう交通事故の示談を代わりにしてもらえることです。示談交渉の相手は加害者や保険会社ですが、加害者が誠実な人間とは限りませんし、保険会社は交通事故の示談のプロですので、保険会社に有利(=被害者に不利)の内容の示談を結ぼうとします。そのため、弁護士が介入することにより被害者に有利な示談内容で示談することも可能となってきます。示談内容は損害賠償額に直結してきますので、「弁護士費用を支払っても、初めに提示された示談金額よりも、実際に手に入った金額が多くなった」と言うケースが多く見られます。
また、交通事故の被害者や被害者家族は、交通事故により身体的な怪我を負うだけでなく、時には家族の死などで精神的なショックが計り知れないと言ったケースもあります。そんな時に、加害者や加害者側の人間である保険会社と話し合いをすることは、心身ともに負担が大きくなります。
しかし、弁護士に依頼している場合には、依頼主の希望を聞いた弁護士が加害者側と話し合って、その結果の報告をしてくれるため、そのような負担が大幅に減ることになります。小浜市の質問者の方も交通事故による心身の疲労が激しいようなので、弁護士に依頼されて負担の軽減をされることをお勧めいたします。