事故で死亡した80代女性の賠償額が2300万円以上増額した事例
事例提供:ふくい総合法律事務所
【事例】
被害者:女性(80代)
職業 :主婦
診断名:脳挫傷、頭蓋骨骨折等
賠償項目 示談交渉前 示談交渉後 増額分
治療費 38万円 38万円 -
死亡逸失利益 800万円 1628万円 828万円
死亡慰謝料 1000万円 2600万円 1600万円
葬儀費用 100万円 133万円 33万円
その他 100万円 12万円 -88万円
既払金 38万円 38万円 -
合計額 2000万円 4373万円 2373万円
1.事故態様
信号のない交差点付近を歩行していた被害者が、右折車両にはねられる事故に遭い、搬送先の病院で4時間半後に亡くなられました。
2.検討
相手保険会社からの提示された損害額明細書を検討したところ、慰謝料と逸失利益が明らかに低額であり、前者については裁判基準での請求を、後者については、生活費控除率等を見直した上で請求すべきと考えました。
3.結果
当事務所が交渉を行った結果、賠償額が2300万円以上増額しました。
解決のポイントは以下の点です。
①高齢者の慰謝料について
保険会社は、被害者が高齢者であるという理由により、死亡慰謝料を非常に低額で提示していました。これに対し、当事務所は、高齢者だからといって必ずしも慰謝料に差を付ける理由はないとの主張をし、1600万円増額での和解となりました。
②逸失利益について
保険会社と交渉し、家事労働分及び年金収入分の双方につき、生活費控除率を見直してもらうなどしたため、800万円以上の増額(倍増)になりました。
【弁護士からのアドバイス】
記事提供者:ふくい総合法律事務所
死亡事故のケースにおいて、被害者が高齢者の場合、保険会社は、被害者が高齢であることを理由に、慰謝料を非常に低額で提示してくることがあります。本件は、示談前にご相談頂いたため、相当額の慰謝料での解決を図ることができました。
また、本件は、裁判によらず、示談交渉で早期の解決が出来た点も良かったと思います。